それはまるでガラス越しのトランペットのように

こんなん出てた。しらんかった。

Attachment in Adulthood: Structure, Dynamics, and Change
Attachment in Adulthood: Structure, Dynamics, and ChangeMario Mikulincer

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amazon.comでは$60也。
Mikulincerの論文は大抵読んでいるのだけれども,これはこれで欲しい。


あと,

Psychodynamic Diagnostic Manual (PDM)Psychodynamic Diagnostic Manual (PDM)
American Psychoanalytic Association

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どんなもんなのか読んでみたいけど,まだお目にかかったこともない。「パーソナリティ障害の診断と治療」のNancy McWilliamsも参加。訳出されへんかな。


Relational Theory and the Practice of PsychotherapyRelational Theory and the Practice of Psychotherapy
Paul L. Wachtel

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循環的心理力動論で力動,行動,認知行動,家族あたりをまとめにまとめたWachtelの新作。とは言えもう半年以上前に出版されてますけど。Wachtel大好きっ子なのですが,きっと訳出されないだろうし,これは買います。
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今日も他にやる事があるわけですけど

最近のロールシャッハ研究を2つ。

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それも大事だけど,他にやることがあるでしょう

OCDとうつの合併について。OCDとうつの合併はとってもよくある事だそうな。ERP実施に際しても,患者のうつ状態を査定しておく事は限りなく重要だと思う。

全体的に活動性が低下すると強迫行為そのものをやる元気が無くなって,回避回避でERPどころじゃないって事が起こりそう。

それとも関連するけど,うつ状態が悪化すると自殺のリスクも高まるわけだから,ERPのような「頑張ってもらう介入」をするのは,リスクが高そう。マイルドなやり方に変えた方が良いのか?せめて認知から介入するとか。


そこらへん知識として知っておく必要があるだろうなと思い,調べてみた。


Effects of comorbid depression on response to treatment for obsessive-compulsive disorder. Behavior Therapy, 31(3): 517-528

うつが合併してるOCDに対するCBT(ERP含む)。87名のOCD患者をうつの重症度によって3群に分ける→nondepressed,moderate, severeの3群。初めの段階でsevereな患者は,多群より改善↓。でも彼らにもそれなりの治療効果(OCDについて)が得られた。


Comorbidity of obsessive-compulsive disorder and depression: prevalence, symptom severity, and treatment effect. Journal of Clinical Psychiatry, 63(12): 1106-1112.

OCDとうつの合併症に対して薬物療法と行動療法を併用した,うつ・OCDそれぞれの症状に関する効果研究。retrospective chart analysis。OCD症状について,depressedとnondepressedでベースラインに差は無し。どちらも治療にはよく反応したが,Depressedは比較的改善に乏しく,OCDのみ患者が最も改善した。うつはOCDの治療効果に負の影響を与えるか。



どちらもうつが合併していると治療効果はやや下がるが,それでもある程度OCD症状の改善は認められるとの事。ん~,OCDの二次障害としてうつ状態が出ているのか,それともそれとはある程度独立した形でうつ状態を呈しているのかとか,色々ありそうな気がするし,こういう研究結果があるからって,楽観視できるはずもなく。ERP実施中でも,うつが強くなってきたらペースを緩めたり,そもそもうつ状態の改善を目指すような介入のウエートを増やしたり,ってのが必要な気がする。もちろんうつ状態の深刻さにもよるけど。


で,気になるのは自殺。患者さんが死ぬのは怖い。

Depression and suicidal behavior in adolescent inpatients with obsessive compulsive disorder. Journal of Affective Disorders, 75(2): 181-189.

入院中の青年期OCD患者について,自殺とその関連要因を検討。OCD患者40名。統合失調症,感情障害,行為障害,摂食障害,コントロール,との比較も。OCD患者の抑うつ症状と自殺念慮はよくある事だけど,自殺企図は低め。また,OCD患者においては自殺行動のレベルと抑うつ症状が負の相関(他群では正の相関なのに)。


まじかよ。にわかに信じられない結果だけど,そうなのか。ここらへん微妙だなーと思うのは,OCDの二次障害的に抑うつ状態を呈している場合と,OCDとはある程度独立した形でMajor Depressionにも罹患しているような場合(そんなんあるのか?)では,自殺についても治療の経過についても色々違いがありそうな気もする。見立てをシッカリやらんといかんって事か。当たり前。


で,ついでにこんな論文も。

Office-based vs. home-based behavioral treatment for obsessive-compulsive disorder: A preliminary study. Behavior Reserch and Therapy, 45(8): 1883-1982.

OCDに対するERPは,家や自然な環境でやる方が,セラピストのオフィスでやるより効果的なんじゃないか,という研究。でも実際は,どこでやっても結果は同じく,有意に症状は改善していた。Home-basedとOffice-basedで効果に違いなし,という結論。


本文読んでないけど,重症度によって違うだろうし,家族がOCDに巻き込まれてるような状態だったらば,また違う気がする。




というような,深夜の逃避でした。
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