触覚の話 ~相手特定的エントリ~

某所で触覚の話が出ているので,ついつい興奮。んでコメント欄でなんか書こうと思ったんですが,長くなりそうなのでこっちに書くことにしました。トラッシュ,モトイ,トラック・バックいたします。自由な思いつき発言奨励運動の一環として(笑
僕も触覚的印象とか評価が,好悪判断なんかに及ぼす影響は大だろうなと思っています。
 
触覚は感情との繋がりが強いモダリティだそうで,その意味では味覚におけるガルシア効果的なことも起こりうるのではないかとも思ってます。嫌悪条件付けって感じの。

これに関連して,日本には触覚と感情に関して研究し続けた人がいます。それが浜治世っていう先生。触覚刺激を能動的に触らせて,SD法で印象を測定するなんて方法で,触覚と感情との関連を検討している。

これとか,他の研究なんかも踏まえると,ガルシア効果様の現象が観察される可能性はあるかと思います。まだ触覚が優位な赤ちゃんを対象として研究すると面白いかも。倫理? (゚д゚ ∩)アーアーキコエナーイ

つか,もうあんのかな;;;;;;


でもまぁ,触覚ってのはあまり人気のないモダリティみたいで,例えばWorking Memoryのモデルの中でも,その位置づけは未だ不透明だったりする。Visuo-Tactileな通様相認知がトピックになっているくらいで,基本的に心理学の分野では,特に触感的な触覚に関する研究は多くないのです。大事なモダリティだと思うのですがねぇ。

まぁそれは良いとして。

この類の研究はもろ心 理 学って感じの雑誌よりも,その他の領域を探す方が早かったりする。例えば,感性系とか官能系,消費行動系。まぁ,方法は心理学的なんだけども。

特に目を引くのは,Journal of Texture Studiesっていう雑誌。これは,特に食品のテクスチャ評価に関する研究が盛りだくさん。あんまり自分の研究には引けないけど。


消費行動系に目を移すと,商品への接触欲求なんてものを研究している人が居る。

Peck, Joann and Terry L. Childers (2003), “Individual Differences in Haptic Information Processing: On the Development, Validation, and Use of the ‘Need for Touch’ Scale,” Journal of Consumer Research, 30(3), 430-442.
(リンク修正)


接触欲求↑だと,購買時に触った方が,自信を持ってその商品を買える。触覚情報をどの程度重視するかには個人差があるものの,触覚情報は商品の購買を決定づけるような好悪判断に影響するかもよ,って感じ。


日本官能評価学会誌って雑誌には,触覚評価のための基礎研究として,テクスチャ語を収集した論文なんかもありつつ。面白い。触覚的印象ってのは,非言語情報だから,それ自体を測定するのは,「心理学的な」方法論では難しそうだ。少なくとも僕の知る方法論では。「なんかふわふわしたような非言語的印象」なんて,もはやクオリアに近いような希ガス。だから,言語を媒介させて測るのが現実的なんじゃないかと思います。


あと,臨床系概念に関しては,アレキと芸術的感覚の研究がある。

Suzuki M, Gyoba J. & Kano M.(2004)Analyzing the aesthetic impressions of alexithymic Japanese students. Psychological Reports, 94(2), 669-82

アレキ↑だと,触覚情報を基礎とした評価↑だそうだ。評価↑の意味も分からんけど。なぜなら本文読んでないから。アレキは感情と身体感覚の区別ができないから,こういう結果になる(正確さを期して改訂→)①アレキと関連する身体感覚の増進とか,②感情と身体感覚との区別の困難さって文脈で話がされるんだとアブストには書いてある。でもこれだけじゃよく分からない。読んでみよう。





以上,ピッタリ来るものはないかもしれませんが,結構先行研究はあります。先生。

Comment

触覚かあ。
その辺が分かればモフモフ系哺乳動物とつるりぬるりざらり系爬虫類との印象の差なんかも分かったりするのかなあ。
モフモフ系・・・(萌)


モフモフ系動物には触りたい。触りたいぃ!

みたいな誘因の話なんかもできるかもしれませんね。
そしてもしかしたらその行動の機能性の話もできるかも。
  • 2006/05/25 21:29
  • Deco
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触感ね
person specifiedです。
ちょっと時間あいちゃいましたが。
これイキオイで書いたの?すごいね。
Decoさんの頭のタンスの引き出しの深さ・奥行きを覗き見した気分です。
思いつきコメント。

「触感」ね。そして,
tactileといわずhapticというと能動感増しますね;語感として。
紙とか布とかしかイメージできてなくて,
食品のテクスチャってのはかなり意外な方向。

"Need for Touch"(←なんかやらしさ漂うなこのコトバ;
日本「官能」評価学会誌といい...)
個人的には重視,いや重触してます。
スーツやシャツなどを買うときは
色合いと生地の触感の影響力大です。
この論文は読んでみたいな。

ご利用は計画的に。
「ご研究は倫理的に。」
>>「ご研究は倫理的に」
思わず目が止まってしまう。。。ウワァァン

しかし、あの「ふわふわ」テクスチャのふわふわ感は異常やね
>>m0ch1先生

頭のタンスが広いのではなく,変なモノが入っているだけなのかもしれません・・・。

それは良いとして,タッチ。いやらしさ漂いますよねぇ・・・。日本のタッチ研究者が最近出した本のタイトル,「愛撫」とかですしね。やらし。どうしたってこれについては倫理的にやるしかないっす。対人系のそれについては,とてもじゃないですけど,アメリカ並みの事はできましぇん。

Need for touchの論文は電子ジャーナル化されてて,なぜだかダウンロードできますよ。

>>@

乙。

異常だしょ?

でもあんな刺激使う先行研究が出てこないYO!!
  • 2006/05/31 23:44
  • Deco
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クオリアクオリアとは意識が何かの感覚刺激を受け取った時に発生する感触のことを指す。例えば「赤さ」は、特定の波長の光という感覚刺激が目を通じて受け取られた時に発生する感触のことであり、クオリアの一種である。クオリアは一般に、言語で記述しきることができず、感
  • 2007/10/01 09:47
  • URL
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