フナムシが,馬鹿馬鹿しい話を一席

それにしても占いというものは,なぜだか知らないが人を引きつける力を持っている。そんなものは科学的じゃない,なんてぇのは,野暮も野暮。コンパでそんなもんを力説した日には,ただでさえモテないブサメンの俺様が,さらなる苦境に追い込まれること受け合いですね。

毎年初めに神社に行って,そこでおみくじを引く,なんてのも恒例行事なわけでして,どうにもその結果で一喜一憂してしまう。あんな紙ッ切れが,なんて言いません。あれはあれで結構楽しいじゃあないですか。当たる当たらないなんてのは,もうオマケみたいなもんですから。

良くない予言もね,当たらなければ何の問題もない。問題は,それが当たってしまったときですねぇ。それも,おみくじ引いた直後に予言が当たってしまうなんて事があった日には,これはもう呪いかなんかだと思うほか救いがない。

さて,今年も明けまして,既に2月も半ばに入ろうとしている今日この頃。皆さまにおかれましては,初詣の記憶もそろそろ薄れつつあるかもしれませんね。俺様ですか?それがねぇ,どうにも記憶が薄れていかない。それはまぁそれなりの事があったからな訳です。
初詣と言えば,もうお祭りみたいなもんですから,毎年行きますよ。今年の1月3日でしたかね,渋滞を超えて,ようやくたどり着いたは,近所のお山の名を冠した神社でした。楽しみでね。どんなジャンクフードを食べてやろうかと,俺様はドキドキワクワクしておったんですね。

それで実際楽しいわけです。横には嫁がおり,なかなかにしょうもない会話を繰り広げつつ,焼きそば,唐揚げ,お好み焼き,大判焼き,美味しく無駄なカロリーを摂取しつつ,時間を過ごしておったんですね。

そろそろ腹も満ちまして,何だったらやや胃もたれの雰囲気すらも感じていたわけですが,そろそろ今日のメインイベントをやっつけようという事になったわけです。初詣のメインイベント,それはもう,まさにおみくじなわけなんですけれども,これがまた長蛇の列で。しかししかし,長い時間並んでいても,そこそこに楽しめる。それが初詣の魔力なんでしょうな。

おみくじで凶を引いたことが無い,というのは密かな自慢といいますか,連続記録更新中と言いますか,なかなかに気分が良いものでして,今年もきっとそうなるだろうと思って引きました。思った通りに,大吉でした。嫁も仲良く大吉を引く。お互い,見せ合いつつ,ひとしきり話が盛り上がりましてね。じゃあまたそろそろ帰ろうかという話になったわけですね。

帰りの車もまた楽しく,ほどよい疲れがなんとも心地好い。こりゃあ今年は幸先が良いなと,今年はイケルんじゃないかと。それもまた楽しく,良い一日が暮れていきました。


帰りの渋滞を抜け,ようやく家につきまして,さぁ,家に入って食事を作ろうと。この良き日に似合う,美味しいお食事を,これから一つ作ってやろうと。

そんな心持ちで,鍵をポケットから出そうとする。無い。
あぁ,そうか。カバンの中か。無い。
車の中のちょっとした物入れの中か。無い。
車の中のどこかに落ちているんだな。無い。
待て,もしかすると嫁が持っているのではないか?もちろん無い。

私は背筋が凍りましたね。それはもちろん隣の嫁が見せる鬼の形相に対してではありませんで,鍵を無くしてしまったという現実に対して,背筋が凍りましたね。嫁の鬼形相に対しては,お小水をちびるだけで済みました。

どうすんだと。正月に不動産屋はやってないので,鍵を開けにも来てもらえない。それならこの寒空の中,朝までふざけようかとも思いますが,ところがどっこい,これはワンマンショーではない。鬼の形相が隣にあるわけですから,そんな無茶が承諾されるわけもございません。

仕方ない。ここは一つ,鍵屋を呼ぼう。そうなりまして,鍵屋を呼びました。これがまた爽やかでハンサムな鍵屋でね。ちょちょいと鍵を開けてくれまして,家には入れた訳なんです。ただ,お値段が張りましてね。15000円也。我が家の苦しい台所には,堪える額でした。さらに,鍵自体を交換する必要にも迫られましたので,それにも約15000円ほどの費用がかかる。都合30000円の出費。これは非常に痛い。

それでも入れたわけですから,さて,ようやくもってこれで一件落着かと,ホッと胸をなで下ろしたお馬鹿さんは,まさか居ませんよねぇ。鬼の形相,これは継続されるんですからね。

その後,1日半ほど,全く口を聞いてくれない我が嫁。そしてまた情けないことに,無くした事を謝りたくない,なんて気持ちが湧いてきましてね。正直言って,俺様側に情状酌量の余地なんぞ一つも無いわけなんですけれども,わざと無くした訳じゃないなんていう,意味の分からない自己弁護を心の中でするうちに,謝るタイミングも逃してしまいましてね。結局,口も聞いてもらえず,相手にもされず,最悪な正月を過ごした訳なんです。

そして,この雰囲気に耐えかねた,フナムシこと俺様は,嫁が仕事から帰ってくるまでに家事を全て完璧に済ませ,冷蔵庫には嫁が好むケーキを忍ばせまして,さぁ嫁が帰ってきました,というタイミングを見計らいまして,「申し訳ありませんでした」と土下座する始末。それを見た嫁。「…こんなにうっかりしてるなら,結婚前に言っとけ」ときついお言葉。俺様の頭はもう床にめり込まんばかりでありました。

今思えば,あのおみくじの警告を,しっかりと心に刻みつけておくべきでした。大吉。書かれている事も,また概ね良好。しかしながら一行,良くない予言が書いている。曰く,


「失せ物,見つからず」


見事な,大当たりでございました。

Comment

リア充すぎ
  • 2009/02/13 15:15
  • 友人
  • URL
せやろ
  • 2009/02/13 15:52
  • URL
Comment Form
公開設定

Trackback


→ この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。