[連載]あすならないバンド道 #1 「あすなろう,犬山に」

ペペンペンペンペンペンペペーン

「ん~。もっと良いリズムないかなー」

これ見よがしなセリフを吐きながら,犬山(仮名)はアンプラグドなエレキギターをペンペン弾いた。エレキギターを弾く犬山は最高に格好良く見えた。友達たちも,犬山をキラキラした目で見ていた。ピーズのデブジャージそのものな犬山ですら最高に格好良くさせるエレキギターとやら…。欲しい。俺も犬山みたいに格好良くなりたい。エレキギターが欲しい!俺もエレキギターを弾きながら,何かそれらしい事をこれ見よがしに言ってみたい!

キース・リチャーズに憧れてギターを始めた?ジミー・ペイジだ?ジェフ・ベックだ?挙句エリック・クラプトンだと?パンクがどうした。グランジだのオルタナティヴ・ロックだの,そんなもんヘソが茶を沸かすぜ。俺は犬山の真似をしたくてギターを始めたのさ。実際,あの時の犬山ほどに格好良いギタリストなんて,見たことが無いくらいだ。

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[連載] あすならないバンド道 #0 「まえがき」

私は臨床心理学を専攻する大学院生だ。来年には30歳になる。26歳で年上の女性と結婚し,子はまだ居ない。今一番の関心事は博士論文の執筆だ。私は何としても博士号が欲しい。違った。私にはどうあっても博士号を取得せねばならない事情がある。ただ毎日に追われ,気がつくともう8月も終いに近づいている。最近では眠りにつくことが難しくなってきた。臨床心理士の不養生と,笑っていただいても構わない。体は至って健康だが,私の精神は確実にすり減っている。


こうじゃない人生も,きっとあった。私はエイヤと気合を入れてこの道を選択したが,それは同時に,ある可能性を放棄することでもあった。もし違った選択をしていたら,どうなっていただろうかと,考えることもある。しかし結局,最後にはこの人生を肯定するところでその考えは終わる。放棄した可能性は,あのときスッパリと放棄されたからこそ,可能性という輝かしい呼び名を得たのだ。看板に偽りあり。その現実は,決して輝かしいものでなどなかった。それでも私には,あの怠惰と言い訳に満ちた,どこにでもあるような凡庸の青春が,いくらか輝いたもののように感じられるのだ。これが単に美しいノスタルジーなのだとして,それが一体どうしたというのか。


先日某所にて,その青春を話す機会を得た。それを話す私はとても興奮していて,自分でも滑稽に思えるほどだった。思えば,私はそれを誰にも語らず生きてきた。しかし実のところ,ずっとそれを語りたかった。幸運なことに,「それを書け」と言ってくれた人が居た。話せば長い。その面白さも約束できない。それでも私は,その一言に背中を押され,バンドの話を書いてみることにした。上にも書いたが,これから皆さんの眼に触れるのは,どこにでもある凡庸な青春である。どうかスペクタクルな感動などは期待せず,私の遅筆にお付き合い頂ければと思う。

クルッククルッククルックッククルックルー

落ちこぼれな院生にも,等しく修了予定年限というのはやってくるんです。

いや,昨日ね,大学図書館のHPから,これすぐ必要やで!と思う論文を複写依頼しようと思ったわけ。そしたらね,なんでか分からないけど,全然ログインできないのね?おかしいなぁおかしいなぁ,パスワード間違ってないよなぁ,おかしいなぁおかしいなぁって,何度も何度も同じパスワードを入力しては弾かれるという,単細胞ぶりを発揮していたのよ。アホだよね。こういう時の人間って。

まぁそれは良いんだけど,パスワード変更のページがあるから,一縷の望みを抱いて,そこにアクセスしたわけよ。そいでね,旧パスワードだと自分が思っているやつと,新パスワードを入力したのね?まぁ新パスワードのルールが全然分かってなくて,「8文字以内にしろ」とか「数字も入れろ」とか,散々面倒をかけたりもしたんだけど,まぁそれは良いよね。で,パスワードの変更,とりあえず入力はうまくやりました。そしたらさ,図書館HP様から,なんて言われたと思う?


「このアカウントは使用期限が切れています。修了予定年限が近づいている方も,これに該当します」


だっておwww


マジでな,この世の中ってオーバードクターに厳しすぎねぇ?奨学金は止まるわ,民間奨学金はねぇわ,ワシャどないして来年度の夫としての体面を保てば良いのよ!全く!失☆礼☆し☆ちゃ☆う!もちろんね,借金で体面を保っているくらいだから,全然大した体面ではないわけよ。それは自ずから明らか。Evidence-Based-甲斐性なし。でもね,それでも良いのよ,現金さえ手元にあれば!おお,勘の良い方ならお分かりかと思う。俺はNo Futureというアティチュードの熱心な信奉者なんだ!まぁこれはもちろん口から出任せだけど,勘の良い方なら,そんなことお見通しだったよな!!


で!これは不便すぎるので,とにかく早急に図書館まで怒りのメールを送ってみたのさ。DQNだって?うっせ,こっちは本気なんだよ!生きていくのに,必死なんだよ!ド畜生!!まぁ実際は平身低頭お願いするメールを送ったんだけどね。YEEEAAAHHH!!!! I Always sing "Qoo-Look-WOOOOOOO"!!!!!


まぁね,そんな来年度からオーバードクター丸出しな俺様にも,やらなきゃいけない時はある。ケジメ,つけないとイケないときはある。ってーわけで,今日から実験開始したぜ!取りたいデータが山のようにあるぜ!でも時間はほとんど残ってないぜ!なぜかって?HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAAAAAAA!!!んなもん,俺様が落ちこぼれだからに決まってんだろうが!寝言は寝て言えっつーの!ふざけんな俺!マジで糞だな!


おいみんな,これからすげぇ大事なこと言う。よく聞いて,その胸に刻みつけることをオススメするぜ。


光陰矢のごとし


おお,これを初めて言った奴,200%天才。

修行は厳しい

「へそから癒しのオーラが出る様子をイメージする,という修行を行えば,貴様のポニョ腹からマイナスイオンが出てくるかもしれない」と友人に言われたので,実際にそれをイメージしようと試みたが,癒しのオーラと言うよりも,むしろ出てくるものは内臓脂肪という感じだった。それを伝えると,早急に通院することを勧められた。何科に行けば良いのか。somatic delusionのようでもあるので,精神科か?ならば検査を頼むと伝えてみたが,返事はなかった。

確かに,へそから内臓脂肪が出てくるというのはなんとも気持ちが悪いことなのだけれども,一方でねばねばドロドロな内臓脂肪がへそから出て行くとスッキリしそうな気がするし,その意味では気持ちいいことだとも言えるかもしれない。

ただ,それが気持ちよかろうが悪かろうが,通院が必要であることに違いは無いだろう。






最近は,ツイッターで体性感覚的なことをつぶやこうとしています。体性感覚な論文を読んで記録しようと思っていましたが,めっきり雑つぶやきばかりです。そして例に漏れず,その影響でブログの更新が止まりました。

SCの無い金曜日

土日は大学が停電なので,チマチマ作業する。

文法書片手に論文を書く。英借分も良いけど,込み入った文章書くのには,文法書使う方が早いような気がする。

片手間,禁煙支援について調べる。Smoking Cessation。これは新しく始まるかもしれないお仕事関係。臨床の専門分野が欲しかったので,これは願ってもないチャンスだ。本気でやれば,飛び道具的な専門分野になるかもしれん。プログラムは用意できるだろうが,実行する際には動機付けが問題になるだろうから,そこんとこの工夫も考えたい。動機付け面接,習ってみようか。禁煙関係で色々研究したい事も出てきたので,アカポス付けたらこれで科研費出してみようかな。つか,自分も禁煙せんとあかんね。

マニュアルより工夫だし,道徳より損得だろjk

色んな療法がパッケージ化されて,色んなマニュアルが出版されて,色んなツールが開発されて,油断するとそれらが勝手に治してくれそうな気がしてくる…けれども,やっぱり勝手には治してくれない。

が,パッケージやマニュアルやツールは必要だ。役に立つ。何をするにも,型を知ることは絶対的に必要だし,役に立つ。しかし,それだけはまったく十分でない。何に十分でないかと言うと,実践において実益を得るに十分でない。「マニュアル通りにやりました」でも「マニュアル通りの結果は得られませんでした」。それはアホのする事だ。

モデルは簡潔だが,人間は複雑だ。マニュアルは静的だが,治療過程は動的だ。簡潔で静的な視点から,複雑で動的なものを見る際に,失われる情報量の多さを知るべきだ。観るべきものは模型か,それとも人間か。絶対的に後者だ,と思う。決して道徳的な観点からではなくて,単にその方が役に立つからだ。できることなら,道徳よりも,損得で動きたいものだ。「共感的理解」も「無条件の肯定的関心」も「自己一致」も,道徳の世界のお話にしちゃいけない。それをするのに得が無いのなら,そうする必要なんてどこにもない。臨床家が真剣に道徳を語り始めたら,もうダメだと思う。んでも,そこに得があるのなら,道徳すらツールになりうるだろうけど。

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精神分析的な人格理論を学ぶための3冊

さきほど髪を切りに行きまして,馴染みの美容師が我が頭皮を触るなり,「すっげー疲れてんね。頭皮が真っ赤で,しかもカチカチだよ。血行が悪いと髪の毛が細くなって,最終的には抜けるよ」と予言してくれました。呪詛られたような気分になりましたが,その場では「マジッスカ~」と聞き流しました。そしてその後,シャンプー係の女の人とハゲ話になり,「大丈夫ですよ~」「問題ないですよ~」とフォローされ,いたたまれなくなりました。これは堪えきれずに,その場で言いました。

そんな土曜日の午後に,勉強不足な俺様が,感銘を受けた3冊をご紹介。

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夜な夜な聞こえる笛ダイ~コ~

論文修正し終わって,さっきメールで送った。疲れた。

英語が堪能な後輩にチェックというか,英語の授業をしてもらったりして。超勉強になった。時制の一致がややこしかったが,なんとか理解できた。Introductionでは,過去の事実を述べる場合は過去形,理論や知見について述べる場合は現在形。理論や知見は過去においても現在においても変わらないからだ。じゃあ,「誰それさんがこう言った that 理論」の場合はどうすれば良いのかと。誰それさんが言ったってのは過去の事実だから過去形で良いけど,that節では理論について書いてあるから,さっきの原則で言うと現在形になる。でも文法的におかしいから過去形になる?てか,そうした。正直ワカランワ。

あと,AmericanとU.S.とthe United Statesの使い分け。motherやstudentはU.S,でOK。でもPsychologyとかCultureはAmerican?んで名詞にする場合はthe United States?ホントにそうなの?全然ワカランワ。

「故に」「従って」といった接続詞を使いたがる俺。英語でもそれを使いたがるが,文頭にThereforeやHenceを使うのは避けるべき事らしい。んで,思い切って外してみても何ら違和感なし。日本語にとっちゃあ,「故に」「従って」系の接続詞はとっても大事なものだし,よく使うけれども,英語書くときはなるべくそれを文頭にしないような書き方をせよ,とのこと。AlthoughとかHoweverも同様。ついつい「~な一方で」と言われちゃう方の文章にこいつらを付けてしまうがちな俺。結果こいつらが文頭に来まくる。思い切って「一方で,~」の方にくっつけてみても全然読める。ワカランカッタワ。

セミコロンの使い方とか,今更だけど冠詞の使い方とか,制限用法・非制限用法のAPAスタイルな使い方とか、ホントに色々勉強になった。APAマニュアルの文法のとこ最高。めっちゃ勉強になる。

そして原稿完成後,コメントに対するレスを書く。すげー時間かかった。「はじめての心理学英語論文」がむちゃくちゃ役にたった。しかし疲れた。


そんなことを書いていたら,窓口の編集委員から「out of office autoreply」が届いた。ちょwwww居ねーのかよwwww締め切りなんだから居ろよwwwww

日心臨とインターネット友達

日心臨。意外にもポスターが盛況だった。普段の研究にはガチムチの研究者しか来ないけど,今回は内容がポップだったためか,修論生(女性)が次々やってくるの巻。モテる研究テーマってあるんですね。しかし,大変申し訳ないのだけど,あんまり刺激的な質疑はなく,どちらかというと「教えるだけ」って感じだったので,責任在席時間を過ごして即撤収する。ポスターは割と説明しやすい出来になっていたのだけれど,某先輩より「あれはひどい」と言われ,ん~と唸る。

その後は「インターネット友達」と長話。面白おかしい話から真剣な話まで,ベラベラとお話しする。やっぱ面白い人ってのは居るもんだなと思う。

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暴君じみた振る舞い

「珍しく」,大学の人々と食事に出かける。焼き肉うまし。

その場で少々かわいらしい振る舞いをしてみたのだが,それについて曰く,「普段暴君みたいな感じなのに」とのこと。そうか。俺は暴君だったのか。

ちなみに,なかなかのイケメンである某一年生を捕まえて,「お前は自分のことをどのように認識しているのか。イケメン度合いはどの程度だと考えているのか述べよ」と迫り,律儀にもそれに「不細工ではない。でも自分的にはタイプではないかも」と回答した素晴らしき一年生に対して,「ならば,私はイケメンですが,このイケメン顔は私のタイプではありません,と言え。早く言え。良いから言え」と迫る始末。

こういう振る舞いをして,暴君と呼ばれるらしい。

それは改めるべきなのかどうか迷い,後輩にアドバイスを求める。「これから先,俺はどのように生きていけば良いのか」と。「とりあえず試しにやめてみれば?」と言われたので,そうしてみようと思ったのだが,困ったことに「黙り込む」以外に方法が思いつかない。それを見たまた別の男が,「それじゃあ機嫌悪いだけじゃん」と言う。なんだと?じゃあ俺は不機嫌な時以外ずっとしゃべり続けているということなのか?なんという騒音公害。

大学に戻ってきてから,改めてアドバイスを求めようと思い,「どうやねん,どうやねん。おい。言えや」と迫ると,これはもう大変に順当だと思うのだが,「それが暴君なのだ」と釘を刺される。そいつ曰く,暴君でないときの凸と暴君としての凸だと,暴君でない凸の方が良いのだという。うむ。そうなのか。じゃあ改めてみようかと思い,振り返ったところに同期が居たので,「うぇい~」と言いながら肩を押すというふざけた行動をとってしまった。そしてもちろん,「それが暴君なのだ」と釘を刺された。改めようと,心を入れ替えようと,これからは一小市民として地道に生きていこうと決意した,その2秒後の出来事である。


我ながら,そのマヌケぶりには閉口するほかなかった。
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